HP (Hewlett-Packard) DL100 G2 Server User Manual


 
す。さらに、テープ バックアップのような作業も専用ソフトウェアを使用してLAN経由で実行できるので、複
数のサーバの間で自動テープ ライブラリのような高価なハードウェア リソースを共有できます。
ファイバ チャネル テクノロジ
ファイバ チャネル テクノロジは、低レイテンシおよび高スループット機能を提供します。シリアル銅線また
は光ファイバ リンクを使用して、ストレージ デバイスとサーバを接続します。光ファイバ テクノロジにより、
接続先サーバから最大10
km離れた場所にストレージを設置することができます。ファイバ チャネルには、
ストレージとサーバの間にリダンダント パスを接続できる大きな利点があります。加えて、ファイバ チャネ
ルは複数の接続トポロジを通じて拡張性を強化します。基本的な1対1接続、ループ、およびスイッチのトポ
ロジが、サーバとストレー
ジの接続の柔軟性を強化します。ファイバ チャネルは、多くのエンタープライズ
環境で高性能のミッション クリティカル アプリケーションをサポートするテクノロジです。
Serial ATAテクノロジ
SATA(Serial Advanced Technology Attachment)は、パラレルのEIDEやATAに相当し、データ レート性能を
強化します。SATAは、パラレル テクノロジが複数のストリームを送信するのに比べ、シリアルに信号を送
信します。特定のクロック速度に拘束されないため、パラレル テクノロジより高速にデータを移動します。
性能の向上に加えて、パラレルATAテクノロジのマスタ/スレーブ構成と最大ケーブル距離の制約を克服
し、コスト効率を改善します。SATAを使用すると、ドライブをホットスワップできるので、システムのダウンタ
イムを防止できます。SATAは、ネットワーク接続されたストレージ環境のセカンダリ ストレージとして
最適なソリューションです。高性能のミッション クリティカルな稼動環境が必要なエンタープライズ アプ
リケーションをサポートするストレージ環境には適していません。
Serial ATAとSCSIおよびファイバ チャネル ディスクの比較
SCSIディスク テクノロジは、ファイバ チャネル ディスクが大規模なエンタープライズ ディスク アレイを提供
するのと同じ利点を
持つので、ネットワーク接続されたエントリ レベルのストレージに最適です。加えて、
SANとの直接接続ストレージ(DAS)と呼ぶサーバからSANへの単純な移行パスを提供します。Serial ATA
テクノロジの登場により、新しい方法でデータを保存できます。デスクトップPC用ストレージの安価なコン
ポーネントを使用す
るため、SCSIディスクやファイバ チャネル ディスクに比べ、MB当たりのコストが大幅に
低下します。ただし、その結果、性能と信頼性も低下します。そのため、Serial ATA は、代替テクノロジには
なりません。信頼性の高い高性能アプリケーションのサポートとストレージ用には、SCSIとファイバ チャネ
ルの方が適してい
ます。ただし、データ リポジトリやリファレンス情報のような頻繁にアクセスされないデー
タ用の費用対効果の高いストレージが必要な場合は、Serial ATAが適しています。
階層型ストレージ環境
階層型ストレージ環境では、データととストレージの性能を可用性を一致させて、業務に影響を与えず
に維持管理費を低下させることができます。以下に、典型的なディスク-ディスク-テープ環境での動
作を説明します。
最も重要な要件を持つデータは、第1階層のSCSIまたはファイバ チャネル ディスクに保存します。
第2階層のSerial ATAディスクには、ディスク間のバックアップ コピーのような頻繁にアクアセスさ
れないニア オンライン データを保存します。
第3階層は、テープ上のバックアップ コピーや光メディアにアーカイブされたデータから構成
されます。
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