HP (Hewlett-Packard) DL100 G2 Server User Manual


 
への変更の頻度が多いため、シャドウ コピーの保存用に割り当てられた容量を超過した場合、シャド
コピーはまったく作成されません。
管理者は、ユーザーが使用したいと考えるバージョンはいくつまでなのかも考慮に入れる必要がありま
す。エンド ユーザーが1つのシャドウ コピーが使用できればよいと考える場合もあれば、3日間または3週
間分のシャドウ コピーを要求する場合もあります。ユーザーが多くのシャドウ コピーを要求する場合、管理
者はより多くのストレージ容量をシャドウ コピーの保存用に割り当てる必要があります。
制限を低く設定しすぎた場合は、使用するディスク容量が管理者による設定に制限される為、シャドウ
ピー技術を使用するバックアップ プログラムにも影響を及ぼします。
注記:
シャドウ コピーに割り当てられるボリューム容量に関係なく、すべてのボリュームで最大64個のシャドウ
コピーがあります。65個目のシャドウ コピーが作成されると、最も古いシャドウ コピーが消去されます。
指定できる最小限のストレージ容量は350MBです。デフォルトの制限は、コピー元のボリュームの10%で
す。シャドウ コピーが別々のボリュームに保存されている場合、コピー元のボリュームではなくストレージ
ボリュームに使用可能な容量が反映されるように、デフォルト設定を変更してください。ストレージの制限に
達すると、シャドウ コピーの古いバージョンは削除されてしまい、復元できません。
注意:
ストレージ ボリュームを変更するには、シャドウ コピーを削除する必要があります。元のストレージ
リュームに残っている既存のファイル変更履歴は失われます。この問題を避けるには、最初に選択し
たストレージ ボリュームの大きさが十分であることを確認します。
ベーシック ストレージ ディスクからダイナミック ディスクへの変換
シャドウ コピーの記憶領域としてベーシック ディスクを使用して、そのディスクをダイナミック ディスクに変
換する場合、データの消失を避けるために以下の予防策を取る必要があります。
ディスクがブート ボリュームではなく、元のファイルがあるボリュームと違う場合、シャドウ コピーを
含むディスクをダイナミック ディスクに変換する前に、元のファイルが含まれるボリュームのマウン
トを解除し、オフラインにする必要があります。
元のファイルを含むボリュームを20分以内にオンラインにする必要があります。20分以内にオンラ
インにしなかった場合、既存のシャドウ コピーが保存されていたデータが失われます。
シャドウ コピーがブート ボリュームにある場合、シャドウ コピーを失うことなく、そのディスクをダイ
ナミック ディスクに変換できます。
注記:
/pオプションとともにmountvolコマンドを使用して、ボリュームのマウントを解除し、オフラインに
します。ボリュームをマウントし、mountvolコマンドまたはディスクの管理スナップインを使用して
オンラインにします。
記憶領域の識別
同じファイル サーバ上にもう1つのボリュームのシャドウ コピーを保存するために、ボリュームをそれぞれ
別のディスク専用に設定できます。たとえば、ユーザー ファイルが
H:\
に保存される場合、
S:\
などほかの
ボリュームをシャドウ コピーを保存するために使用できます。異なるディスク上の異なるボリュームを
使用したほうが、パフォーマンスが向上するため、頻繁に使用されるストレージ サーバの場合はこの
使用方法をお勧めします。
異なるボリュームが(シャドウ コピーが保存されている)記憶領域用に使用される場合、(ユーザー ファ
イルが保存されている)コピー元のボリュームではなく、記憶領域で使用できる容量に反映させるため
に、最大サイズを[無制限(No Limit)]に変更する必要があります。
HP ProLiant DL100 G2ストレージ サーバ 管理者ガイド
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