HP (Hewlett-Packard) DL100 G2 Server User Manual


 
[復元(Restore)]をクリックすると、フォルダおよびすべてのサブフォルダを復旧できます。[復元
(Restore)]を選択してもファイルが削除されることはありません。
バックアップとシャドウ コピー
シャドウ コピーは、ネットワーク上でクライアント アプリケーションを介してのみ使用でき、ボリューム全体
ではなくファイルまたはフォ
ルダ レベルでのみ使用できます。そのため、ボリューム バックアップに関連付
けられている標準バックアップは、ファイル システムの以前のバージョンをバックアップするためには機能
しません。この問題に対処するために、シャドウ コピーではバックアップを2通りの状況で提供します。該当
するバックアップ ソフトウ
ェアがシャドウ コピーの使用をサポートし、基礎となるブロック デバイスと通信で
きる場合、そのバックアップ ソフトウェアはサポートされ、ファイル システムの以前のバージョンが完全な
ファイル システム スナップショットとして、そのバックアップ アプリケーションで一覧表示されます。内蔵の
バックアップ アプリケー
ションであるNTbackupが使用されている場合、バックアップ ソフトウェアはスナップ
ショットを強制的に作成して、スナップショットをバックアップの手段として使用します。この動作は、ユー
ザーに意識されることなく実行され、オープン中ファイルの問題も解消します。
Shadow Copy Transport
Shadow Copy Transportは、ストレージ エリア ネットワーク(SAN)でデータを伝達する機能を提供しま
す。ストレージ アレイとVSS対応ハードウェア プロバイダにより、1台のサーバでシャドウ コピーを作成
し、別のサーバにインポートすることができます。このプロセスは実質的に「仮想」伝達であり、デー
タのサイズにかかわらず、数分で完了します。
注記:
Shadow copy transportは、Windows Server 2003 Enterprise Edition、Windows Storage Server 2003
Enterprise Edition、およびWindows Server 2003 Datacenter Editionのみでサポートされています。こ
れは、ストレージ アレイにハードウェア プロバイダが存在する場合のみ動作する高度なソリュー
ションです。
Shadow Copy Transportは、次のようなさまざまな目的で使用できます。
テープ バックアップ
従来のテープ バックアップの代わりに、稼動サーバからバックアップ サーバにシャドウ コピーを移
動します。バックアップ サーバでテープにバックアップできます。他の2つの方法のように、このオプ
ションは稼動サーバからバックアップ トラフィックを除去します。一部のバックアップ アプリケーショ
ンはトランスポートを可能にするハードウェア プロバイダ ソフトウェアとともに設計されています
が、サポートされていない場合もあります。管理者は、バックアップ アプリケーションにこの機能が
付属しているか確認する必要があります。
データ マイニング
特定の稼動サーバで使用しているデータは、しばしば、組織内の別のグループや部門でも有用で
す。別のサーバにトランスポートすることで、稼動サーバのトラフィックが増加することなく、デー
タのシャドウ コピーが使用可能になります。元のサーバの性能に影響を与えずに、シャドウ
ピーを異なる目的で利用することができます。
トランスポート プロセスは、一連のDISKRAIDコマンドを通じて実行します。
1. ソース サーバ上のソース データのシャドウ コピーを作成します(読み取り専用)。
2. ソース サーバからシャドウ コピーを隠します。
3. ターゲット サーバでシャドウ コピーを見えるようにします。
4. オプションで、シャドウ コピーの読み取り専用フラグをクリアします。
これでデータが使用可能になります。
フォルダと共有の管理
HP ProLiantストレージ サーバは、DFS、NFS、FTP、HTTP、Microsoft SMBなど、複数のファイル共有
プロトコルをサポートしています。この章では、概要のほか、サポートされているプロトコル用にファイ
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ファイル サーバの管理