RAID 構成について
本項では、RAID 構成の概要を説明します。コンピュータのご購入時に RAID 構成を選択している場合があります。 コンピュータ業界では、用途のタイプに応じて数種類の RAID 構成が利用できます
が、デルでは Dell Precision コンピュータで、RAID レベル 0、レベル 1、または、オプションの PCI Express RAID コントローラを取り付けた場合には RAID レベル 5 または RAID レベル 10 に
対応しています。 RAID レベル 0 構成は高いパフォーマンスが要求されるプログラムに、RAID レベル 1 構成は高水準のデータ保全性を希望されるユーザーにお勧めします。 RAID レベル 5 構成
または RAID レベル 10 構成では、データ保全性と高速アクセスの両方が実現します。
このコンピュータの RAID コントローラでは、2 台から 4 台の物理ドライブを使用して、RAID レベル 0 構成のみの設定が可能です。 RAID レベル 5 または 10 アレイ(オプションの PCI Express
RAID コントローラでのみ利用可能)は、3 台または 4 台のドライブで構成する必要があります。
すべて同じ種類のドライブを使用してください。RAID アレイ内に SAS ドライブと SATA ドライブを混在させることはできません。 また、容量が大きいドライブに未割り当ての(使用できない)領域ができ
ないようにするには、これらのドライブを同じ容量にする必要があります。
RAID レベル 0
RAID レベル 0 では、「データストライピング」と呼ばれるストレージ技術を使用して、データアクセス速度を高速化します。 データストライピングは、連続するデータセグメント(ストライプ)を複数の物理ド
ライブに順次書き込むことで、大容量の仮想ドライブとして扱う方法です。 データストライピングにより、1 台のドライブでデータを読み込む間に、別のドライブで次のブロックの検索と読み込みができま
す。
RAID レベル 0 構成のもう 1 つの利点は、各ドライブの全容量を使用できることです。 120 GB のドライブを 2 台取り付けている場合、データの保存に 240 GB を使用できます。
RAID レベル 1
RAID レベル 1 では、「ミラーリング」と呼ばれる、データの冗長性を持たせたストレージ技術を使用します。 プライマリドライブに書き込まれたデータは、他方のドライブに複製(ミラーリング)されます。
RAID レベル1 では、データアクセス速度を犠牲にして、データの冗長性が重視されます。
いずれかのドライブに障害が発生した場合、それ以降の読み書き操作は、正常に動作しているドライブに対して行われます。 その正常なドライブのデータを使用して、交換用ドライブを再構築できます。
また、データが両方のドライブに複製されるため、2 台の 120 GB RAID レベル 1 ドライブでデータの保存に使用できる合計容量は、最大 120 GB となります。
メモ: RAID レベル 5 と 10 は、オプションの PCI Express RAID コントローラカードを介してのみ利用できます。
メモ: SATA 1.0 の RAID はサポートされていません。
メモ: RAID レベルは階層を表すものではありません。 RAID レベル 5 構成は、RAID レベル 0 構成より本質的に優れても劣ってもいません。
メモ: RAID レベルは階層を表すものではありません。 RAID レベル 10 構成は、RAID レベル 0 構成より本質的に優れても劣ってもいません。
注意: RAID レベル 0 ではデータの冗長性がないため、いずれかのドライブに障害が発生した場合には、その他のドライブ上のデータにもアクセスできなくなります。 したがって、RAID レベ
ル 0 構成を使用する場合は、定期的にバックアップを行ってください。