RAID レベル 5
RAID レベル 5 では、「パリティチェック」と呼ばれるデータステージングストレージ技術を使用します。 RAID 構成にデータのブロックが書き込まれると、データは RAID アレイ内の 1 台のドライブを除
くすべてのドライブにまたがってストライピングされ、除外される 1 台にはパリティデータが書き込まれます。 パリティデータは、ドライブのいずれか 1 台に障害が発生した場合に、ストライピングされた
データのブロック全体の計算を可能にする情報です。
パリティデータは実際に保存されているデータと比較してかなり小さいため、パリティドライブが 1 台のハードドライブに相当する容量で対応できるデータ保存用ハードドライブの台数には、制限がありま
せん。 ただし、パリティデータのすべてが同一のドライブに保存されるわけではなく、 RAID 構成に新たなデータブロックが書き込まれるごとに、異なるドライブが交互にデータ保存用ドライブまたはパリ
ティドライブとして機能します。
RAID 0 構成の場合と同様、データが RAID 構成にまたがってストライピングされるため、アクセスは高速になります。 また、パリティデータの働きにより、1 台のドライブのみに障害が発生した場合に
は、その他のドライブに保存されているパリティデータを使用して、そのドライブを再構築できます。 ドライブ 1 台分に相当する容量がパリティデータ用に確保されているため、3 台の 120 GB RAID レ
ベル 5 ドライブでデータの保存に利用できるストレージスペースは、240 GBです。 RAID レベル 5 構成を構築するには、少なくとも 3 台のドライブが必要です。
RAID レベル 10
RAID レベル 10 では、ストライピングとミラーリングを組み合わせた方法が使われます。 ドライブは 4 台必要です。 4 台のドライブは 2 つのミラーリングペアに分けられ、RAID 構成に書き込まれる
データは 4 台すべてのドライブにまたがってストライピングされます。 データがストライピングされるため、アクセスは高速になります。しかも、冗長性を実現するために、各データはもう 1 台のドライブ
に複製されます。
いずれかのドライブに障害が発生した場合、それ以降の読み書き操作は、正常に動作している他方のドライブに対して行われます。 その正常なドライブのデータを使用して、交換用ドライブを再構築で
きます。 また、データがプライマリドライブと追加ドライブに複製されるため、4 台の 120 GB RAID レベル 1 ドライブでデータの保存に使用できる合計容量は、最大 240 GB となります。
RAID 構成の構築方法
コンピュータの購入時に RAID 構成を選択しなかった場合でも、後でお使いのコンピュータに RAID 構成を行うことができます。 RAID 構成を行うには、お使いのコンピュータに少なくとも 2 台のハード
ドライブが取り付けられている必要があります。 ハードドライブの取り付け手順については、「ハードドライブの取り付け(ハードドライブベイ 1~4)」を参照してください。
RAID 設定ユーティリティ
メモ: RAID レベル 5 と 10 は、オプションの PCI Express RAID コントローラカードを介してのみ利用できます。
メモ: RAID レベル 5 と 10 は、オプションの PCI Express RAID コントローラカードを介してのみ利用できます。