します。バックグラウンド初期化は、RAID 0 仮想ディスクでは実行されません。バックグラウンド初
期化の速度は、MD Storage Manager によって制御されます。バックグラウンド初期化の速度を変更す
るには、既存のすべてのバックグラウンド初期化を停止させる必要があります。速度の変更は、バッ
クグラウンド初期化が自動的に再開されたときに有効になります。
整合性チェック
整合性チェックは、冗長アレイ(RAID レベル 1、5、6、および 10)のデータの正確性を検証します。たとえ
ば、パリティ有りのシステムの整合性チェックには、1 個の物理ディスク上のデータを計算し、その結果を
パリティ物理ディスクの内容と比較することが含まれます。
整合性チェックは、バックグラウンド初期化に類似しています。相違点は、バックグラウンド初期化は手動
での開始や停止ができませんが、整合性チェックではできることです。
メモ: 少なくとも月に 1 回は冗長アレイでデータの整合性チェックを実行することをお勧めします。こ
れにより、読み取り不能セクターの検出と自動置換が可能になります。障害の発生した物理ディスクの
再構築中に読み取り不能セクターが検出されると、深刻な問題となります。これは、システムにデータ
の復元を行う冗長性がないためです。
メディア検証
ストレージアレイで実行される別のバックグラウンドタスクは、ディスクグループ内のすべての設定済み物
理ディスクのメディア検証です。ストレージアレイは読み取り操作を使用して、仮想ディスクで設定された
領域とメタデータ用に予約された領域を検証します。
サイクル時間
メディア検証操作は、他のディスクグループとは無関係に、選択されたディスクグループでのみ実行されま
す。サイクル時間は、ディスクグループのメタデータ領域と、メディア検証が設定されたディスクグループ
のすべての仮想ディスクの検証を完了するのにかかる時間です。ディスクグループの次のサイクルは、現在
のサイクルが完了したときに自動的に開始されます。メディア検証操作のサイクル時間は、
1~30 日の間で設
定できます。ストレージコントローラにより、サイクル時間に基づいてディスクに対するメディア検証 I/O ア
クセスが制御されます。
ストレージアレイは、コントローラの他のディスクグループとは無関係に、各ディスクグループのサイクル
を追跡し、チェックポイントを作成します。ディスクグループでのメディア検証操作がディスクグループで
の別の操作により阻止またはブロックされた場合、ストレージアレイは現在のサイクルの後に再開されます。
RAID コントローラモジュールの再起動のため、ディスクグループでのメディア検証プロセスが停止した場
合、ストレージアレイは最後のチェックポイントからプロセスを再開します。
仮想ディスク操作の制限
ストレージアレイに取り付けられたかく RAID コントローラモジュールにつき、アクティブで同時に行われる
仮想ディスク処理の件数は、最大で 4 です。この制限は、次の仮想ディスク処理に適用されます。
• バックグラウンド初期化
•
フォアグラウンド初期化
•
整合性チェック
•
再構築
•
コピーバック
既存の仮想ディスク処理によって冗長 RAID コントローラモジュールに障害が発生すると、障害の発生したコ
ントローラで行われていた処理は、ピアコントローラに転送されます。そのピアコントローラにアクティブ
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